AGAで乱れるヘアサイクルとは?
髪の成長サイクルというのは、成長期、退行期、そして休止期の3つによって構成されていて、これを順番に繰り返すことにより、髪は生え変わっていくのです。ただし、注意しなければならないのは、これはあくまで正常なサイクルが保たれている場合においてのことであり、AGAを発症するとこのサイクルは乱れてしまい、なおかつ、健康な髪を維持することが難しくなります。その結果、髪が大量に抜け落ちたり、はたまた、髪の毛が薄くなってしまったりとAGA特有の症状を発症してしまうのです。
AGAがもたらすヘアサイクルの乱れのメカニズムというのは、男性ホルモンが働きかけ、頭皮にある酵素と結びつくことにより、脱毛を促進する強力な男性ホルモンへと変換することによって起こります。より詳しく説明すると、男性ホルモンのテストステロンが頭皮の酵素と結合することで、ジヒドロテストステロンという強力な男性ホルモンへと変化してしまうのです。このジヒドロテストステロンが悪さをして脱毛因子を増やし、髪の脱毛を促進してしまうのです。その結果、成長期、退行期、そして休止期という正常なヘアサイクルが乱れてしまい、成長期を経ずに髪の毛が退行期から休止期へと移行してしまうのです。
気をつけなければならないことは、ヘアサイクルは男性ホルモンの働きによって進行するのみならず、生活習慣の乱れによってもヘアサイクルは乱れてしまうとされているのです。例えば、AGAの症状は生活習慣病のある成人男性に多く見られる症状です。生活習慣病では、運動不足や食生活の乱れによって発症すると考えられています。生活習慣病は、男性ホルモンの乱れを引き起こし、AGAを促進する働きをもたらしてしまいます。さらに、喫煙習慣や飲酒習慣がAGAの症状を悪化させ、脱毛の症状がひどくなってしまうのです。それというのも、喫煙習慣などが体内の亜鉛を消費してしまうため、AGAの原因であるジヒドロテストステロンの働きを強めてしまうからです。
そこで、AGAの症状であるヘアサイクルの乱れを改善するためには、生活習慣の改善から行う必要があります。大切なことは、栄養バランスの獲れた食生活を心がけること、適度な運動を心がけること、それに、規則正しい生活を心がけることです。また、過度な喫煙習慣や大量の飲酒はジヒドロテストステロンの働きを強めてしまうことから、治療に専念するのであれば喫煙習慣や大量の飲酒は見直したほうが良いとされています。今一度、生活習慣を見直してみましょう。